【今後どうなる?】ドローンスクールに通うメリット・デメリット

ドローンスクールに通うと多くのメリットがあることをご存じですか? 

近年、テレビ番組の撮影などでドローンを目にする機会が多くなってきました。ドローンの空撮技術は多くの事業分野で既に実用化されており、今後も幅広い分野でドローンの需要が高まっていくことが予想されています。
 最近では、需要の高まりと共にドローン操縦士の人口も徐々に増えており、仕事を獲得するためには自分の知識やスキルを証明する必要が出てきました。そこで、正しい知識やスキルを学べることに加え、民間取得を獲得できる「ドローンスクール」が注目されています。 この記事では、「ドローンスクールに関する基礎知識」に加えて「ドローンスクールのメリット」について解説していきます。

目次

ドローンスクールとは?

ドローンについての知識やスキルを学べる場所。それが ドローンスクールです。

ドローンスクールに通うことで、ドローンを安全かつ的確に操縦できるようになります。
 2017年より、ドローンの操縦技術向上を目的として、国土交通省航空局が「講習団体」と「管理団体」の基準を作成しました。「講習団体」とは受講者にドローンの知識や操縦スキルを講習する団体(ドローンスクール)、「管理団体」とは教材やカリキュラムを「講習団体」に提供し、受講完了者に民間資格を発行する団体です。 基本的には、「管理団体」が母体となって「講習団体」を運営していることが多いです。2017年時点は43団体しかなかった講習団体も、2021年時点で国土交通省航空法に認可された講習団体は927団体(管理団体は55団体)に増えています。
 ドローンの需要増加に伴い、ドローンスクールの数も増えています。しかし、2021年時点でドローンを操縦するために必須の資格や免許は存在しないため、ドローンスクールに通わなくてもドローンを操縦することはできます。 そんな中で、なぜドローンスクールに通う人が多いのか、以下2点について見ていきます。

  • ドローンスクールの授業内容
  • ドローンスクールの民間資格

一つずつ解説していきます。

ドローンスクールの授業内容

 ドローンスクールで学べる内容は主に以下5点です。

  • 基礎知識:歴史、飛行原理など
  • 自然科学:気象、電磁波、風など
  • 関連法制:国際条約、航空法、電波法など
  • 運用方法:安全確保、禁止事項、注意点など
  • 操縦技術:点検、整備、手動操縦のスキルなど

 ドローンを安全に操縦するためには操縦方法を学ぶだけでは不十分であり、ドローンの飛行原理から気象の影響、法律による規制など様々な内容が関係しています。
 また、ドローンスクールによっては、より専門的な知識や技術を学べるコースも存在します。専門コースの代表例は以下の通りです。ドローン操縦士としての専門性を伸ばすことができます。

  • 空撮
  • 測量
  • 農薬散布
  • 家屋点検
  • 太陽光パネル点検

ドローンスクールの民間資格

 ドローンスクールによっては、卒業時に座学と実技の試験に通過することで、民間資格を取得できます。
 民間資格を取得するためには、「管理団体」が運営する「講習団体(ドローンスクール)」に通う必要があります。「管理団体」とは、国土交通省航空局の認可を受けて教材やカリキュラムを作成し、「講習団体(ドローンスクール)」卒業者に民間資格を発行する団体のことです。 民間資格を取得すると、ドローン操縦士として仕事を探す際に便利なため、資格取得を目的にドローンスクールに通う方も多いです。

ドローンスクールに通うメリット

   ドローンスクールに通うメリットとしては、大きく以下5つが挙げられます。

  • 基本知識を網羅できる
  • プロから操縦を学べる
  • 民間資格を取得できる
  • 許可・認可が取り易い
  • 卒業後サポートがある

一つずつ解説していきます。

基本知識を網羅できる

 安全にドローンを操縦するためには、操縦スキルに加えてドローンの構造や気象情報、法例などに関する知識が幅広く必要です。
 しかし、必要な知識は多岐に渡るため、独学で全てを学ぼうと思うと大変です。特にドローンを使用する際は、場所によって法律が絡んでくるため、知識不足のままドローン操縦士として働くことはできません。 そこで、便利なのがドローンスクールです。ドローンスクールでは、ドローンを操縦する際に必要となる知識やスキルを網羅的に学べるため、卒業後は一人前のドローン操縦士として働くことができるのです。

プロから操縦を学べる

 ドローンスクールに通うと、プロのドローン操縦士から操縦スキルを学ぶことができます。基本をしっかり学べるため、操縦スキルが上達しやすいです。
 独学でドローンの勉強や操作練習を行っていると、どうしても知識の抜けや偏りがあったり、良くない癖がついたりします。ドローンスクールの講師はドローン操縦士として既に活躍しており、人材育成のプロでもあるため、分かりやすく正しい知識と技術を身に着けられるのです。 実際の現場における働き方やトラブル対応など、現場経験のあるプロのドローン操縦士でなければ分からないことも学べるため、非常に貴重な機会だと言えます。

民間資格を取得できる

 民間資格を取得することで、ドローンに関する知識や操縦スキルを客観的に証明することができます。
 近年、ドローンは幅広い事業分野で実用化されてきており、ドローン操縦士の需要は高まってきています。需要の増加に伴ってドローン操縦士の数も増加しており、仕事を獲得するため際の競争率が高くなってきました。 そこで重要となるのが、ドローンスクールで取得できる民間資格です。民間資格によって、ドローンの知識と操縦スキルが一定レベルにあることを客観的に証明できるため、雇用する側の事業者が安心してあなたの雇うことができるのです。

許可・認可が取り易い

 ドローンスクールに通って民間資格を取得すると、国土交通省への航空法飛行禁止区域での飛行許可・承認を受けやすくなります。
 ドローンの飛行はいくつかの法律によって規制されているため、飛行前には確認が必要です。ドローンに関係する主な法律は以下7種類。詳細が気になる方は、関連記事をご覧下さい。

  • 民法
  • 電波法
  • 航空法
  • 道路交通法
  • 文化財保護法
  • 個人情報保護法
  • 小型無人機等飛行禁止法

関連記事 「航空法によるドローン規制」

卒業後サポートがある

 ドローンスクールによっては、卒業後も講習などのサポートを受けられます。卒業後のサポートがあると、卒業後もドローンの知識や技術を磨くことができるでしょう。
 卒業後サポートとして代表的なものは以下の通りです。

  • 練習サポート
  • メンテナンスサポート
  • 関連会社による案件紹介
  • 卒業生コミュニティへの参加

 ドローンスクール卒業後にサポートがあると、練習用にスクールの施設を割安で使えたり、 講習やイベントに参加できたりと、知識や技術を更に磨くことができます。 さらに、卒業生同士での情報交換や関連会社による案件紹介があるスクールもあるため、最大限活用していきましょう。

ドローンスクールのデメリット

   一方で、ドローンスクールにはデメリットもあります。代表的なデメリットは以下2つです。

  • 授業料が比較的高額
  • 授業内容は基礎レベル

 それぞれ解説していきます。

授業料が比較的高額

 ドローンスクールではドローンについて網羅的に学べますが、料金は比較的高額です。コースや料金はドローンスクールによって様々ですが、一般的なコース料金の相場は約20~30万円と考えておきましょう。

授業内容は基礎レベル

 ドローンスクールは基本的な知識および技術を網羅的に学べますが、あくまでも基本レベルです。ドローン操縦士として活躍するためには、スキルアップが欠かせません。
 ドローン操縦士として活躍するためには、業務経験を積むと共にドローンについての勉強や操縦の練習が必要となるでしょう。

ドローンスクールを選ぶポイント

   ドローンスクールを選ぶ際の代表的なポイントは以下6つです。各ポイントで比較して、あなたに適したドローンスクールを選びましょう。

  1. 受講時間
  2. 機材や設備
  3. スクールの立地
  4. コース内容・料金
  5. 講師の人数やレベル
  6. 体験やサポートの有無
  7. 業務利用に特化したコースの有無

それぞれ解説していきます。

①受講時間

 ドローンスクールを選ぶ際は、各コースの受講時間を確認しておきましょう。ドローンの飛行経験が10時間以上ないと、国土交通省からドローン飛行の許可が取れません。
 ドローンパイロットとして働くのであれば、国土交通省からの許可は必須なので、受講時間は必ず確認して下さい。 中には、民間資格なので座学だけ3万円で資格取得できると謳っている悪どい業者も存在します。安い価格で集客し、最終的に高額な費用を請求する業者もいるため、注意しましょう。

②機材や設備

 ドローンスクールを選ぶ際は、スクール内で使える機材や設備も確認しておきましょう。機材や設備が充実しているスクールの方が、多くのことを体験して学ぶことができます。
 具体的に確認しておくと良いポイントは以下2つです。

  • 練習場は室内か
  • ドローンの貸出があるか

 室内練習場を持っていないドローンスクールの場合、雨天や強風時にドローンの操縦練習を行うことができません。また、ドローンの貸し出しがない場合、別途料金が必要になる可能性もあるため注意しましょう。

③立地

 ドローンスクールを選ぶ際は、スクールの立地を確認しておきましょう。ドローンスクールのコースは基本的に短期集中型ですが、通いやすいスクールの方が負担は小さいです。
 具体的に確認しておくべきポイントは以下2つです。

  • 自宅からドローンスクールまでの通うのは容易か
  • ドローンスクールの開催日や開催時間に参加できるか

 場合によっては、天候などでスクール開催日が延期される可能性も0ではないため、比較的通いやすい立地のドローンスクールを選びましょう。

④コース内容・料金

 ドローンスクールで提供しているコースは、料金や授業内容が様々です。各コースの料金と授業内容を比較して、あなたに適したものを選びましょう。 一般的なドローンスクールにおける料金の相場は約20~30万円です。この相場観を予め持っておくと、スクールを選びやすくなります。
 授業内容に関しては、あなたが学びたいことを基に考えると良いです。特に希望がないという方は、基本的なコースで充分かと思います。

⑤講師の人数やレベル

 ドローンスクールを選ぶ際は、スクールに所属する講師の人数やレベルを確認しておきましょう。講師の人数やレベルによって、ドローンスクールで学べる内容は大きく異なります。
 具体的に確認しておくべきポイントは以下2つです。

  • 講師と生徒の人数比
  • 講師の活躍分野や実績

 講師の人数が生徒の人数に対して少なすぎると、講師が生徒一人ひとりに付いて教える時間が短くなるため、学びは少なくなってしまいます。目安としては、講師一人に対して生徒が4人程度までとすると良いです。
 また、講師が活躍している分野や今までの実績によって、得られる知識や技術は異なります。あなたが目指す事業分野で活躍している講師であれば、気になることを質問しやすいでしょう。

⑥体験やサポートの有無

 ドローンスクールを選ぶ際は、無料体験や卒業後サポートがあるかどうかを確認しておきましょう。これらのサービスが充実したスクールであれば、安心して契約することができます。
 ホームページから情報を集めても分からないことは多いため、実際に現場を見てみることは大切です。無料体験があるスクールであれば、講義の内容や雰囲気などを感じ取るようにしましょう。 また、卒業後のサポートが充実していると、卒業後も安心して仕事を行うことができます。定期的な講習でレベルアップを目指したり、卒業生同士で情報交換などを行うこともできます。

⑦業務利用に特化したコースの有無

 ドローンスクールを選ぶ際は、ドローンの業務利用に特化したコースがあるかどうかも確認しておきましょう。
 一般的なコースは基本レベルの習得に重きを置いているため、特定の事業分野で働きたい方は、より専門的なコースで学ぶのがおすすめです。基本コースに追加で、専門コースを受講すれば、ドローン操縦士としての専門性を高めることができます。
 専門コースを受講するかどうかは、あなたが目標とする働き方を基に選ぶと良いでしょう。

ドローンスクールで効率的に学ぼう

   この記事では、ドローンスクールについて、基礎知識やメリット・デメリットを解説しました。近年、ドローンは様々な分野で利用されるようになり、私達にとって身近な存在となりました。ドローンパイロットの需要も増えているため、ドローンスクールを活用して効率的に勉強しましょう。

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